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値引きが当たり前になるとキャンセルが増える【価値の安売りが原因】

多くの賃貸営業マンが、お客さまにお部屋を契約してもらいやすくするために仲介手数料の値引きをしていると思います。そして多くの営業マンが、値引きすることで決定率を上げられると思っています。しかしこれは実は大きな勘違いなのです。

現状の不動産賃貸営業の世界では、仲介手数料というのは法律で家賃の50%までと決まっています。しかし、お客さまとの合意があれば100%までもらうことができるということも法律では決まっています。

要するに、これだけの報酬をもらう権利があると法律で決まっているのにも関わらず、多くの営業マンがその権利を放棄し、値引きに走ってしまっているということができます。

そして、この大きな勘違いにより実はキャンセルが増えてしまっていることにこれらの営業マンは気が付いていません。簡単に値引きをすることというのは、その人自身の仕事の価値を下げてしまっていて、キャンセルを誘発する原因になっているんです。

値引きが当たり前になるとキャンセルが増える【価値の安売りが原因】

現在の不動産賃貸業というのはかなりの値引き合戦になっているように感じます。実際に、一人のお客さまをいくつかの不動産屋で奪い合うような状況というのは比較的頻繁に起きています。

だからといってその値引き合戦に参加をしてしまうことに果たして意味があるのでしょうか。ぼくは意味がないと考えています。というのも、値引きするということは自分の売上を減らすことになり、単価を下げるということになります。売上を上げ、トップ営業マンになるには単価を高くすることが重要です。単価の上げ方については別の記事で話していますので不動産賃貸営業マンが契約単価を上げる方法【当たり前をやりきる】をチェックしておいてくださいね。

ちょっと話がそれたので戻しますが、一人のお客さまを奪い合うような状況下において選んでもらえる営業マンになる為に必要なことは何かというと、お客さまにとって価値のある営業マンになることです。値引きをすることは一見するとお客さまにとって価値があるように見えるのですが、金額だけが価値かというと、もちろんそんなことはありません。

値引きをすることで自分の価値を下げている

お客さまは物件を決める際に、もちろんよい物件であるかどうかというのを一番重要視していますが、それだけかと言うと全くそんなことはありません。

ぼくの経験的に話をすると、結果的に金額で動いたという人は全体の10%に満たないです。残りの90%については、金額というよりは全体的な価値で選んでいるというように感じています。この価値というのは、物件選定だけで感じるものではなく、営業マンとのやり取りすべてから感じ取るモノだと考えています。

そして、容易に値引きをするという行為は圧倒的に営業マンの価値を下げてしまいます。

これには明確な理由があり、それは最初に提示した金額に疑問を持つことになってしまうということです。簡単な例を挙げて解説しようと思います。

例えば、あなたがイヤホンを購入しようとしているとします。

いくつかのイヤホンを選んでいて、その中から3つのイヤホンに絞り出すことができました。そして金額や機能などを比較して検討しいろいろ悩んだ結果、Aというイヤホンにほぼほぼ決めようと思っているとします。そんなとき営業マンがこう言います。

「今買ってくれるのであれば半額にしますよ!」

一見すると超お得ですよね。でもこうも思いませんか?

「え?そんなに値引けるの?じゃあ最初の金額って何だったの?」

急に超お得になったはずなのに、ちょっと悩んでしまいませんか?というのも、そんなに安くなるのであればもう少し違う視点から検討をしていたかもしれませんよね。

今あげた例のように、値引きは必ずしもプラスに働くわけではありません。とはいえ確かに最後の一押しとして効果的な場合もあるとも思いますが、やり方を間違えるとただただその物の価値を下げてしまうだけになってしまうということになってしまいます。

「キャンセルになる=価値がない」ということ

価値が下がり価値がなくなってしまうとどうなるかというと、キャンセルです。どんなに頑張って営業をして、何とか申込までこぎつけたとしてもキャンセルになってしまっては意味がありません。

でも実はキャンセルには2つあって、一つはもうリカバリーのできない完全キャンセルなんですが、もう一つは一旦この物件はキャンセルするというリカバリー可能なキャンセルです。もし後者のキャンセルの場合は悲観する必要はありませんので安心してください。こちらのタイプのキャンセルについては前向きなキャンセルですので、いったんその物件はあきらめて探しなおせばいいというだけです。

キャンセルの防ぎ方についてもっと知りたいという方は不動産賃貸のトップ営業マンがキャンセルを防ぐ方法を大公開という記事で詳しく触れていますのでこちらをご覧ください。

価値の提供に自信を持つ【値引きに逃げない】

値引きを絶対にしてはいけないという話をぼくはしたいわけではありません。値引きが有効だとなって契約が固まるケースというのも少なからずあります。

でも、その値引きが常習化してしまい、値引きをしないで契約してもらうことに違和感を覚えるようになってしまっているとしたらかなり危険な状態です。

あなたには値引きをせずに契約をしてもらえるだけの価値があることを思い出してください。あなたが自信をもって接していれば、値引きの必要などないことにすぐに気づくことができるはずです。

もし値引きに逃げてしまっていることに心当たりがあるのであれば、今すぐに心を入れ替え、自分を信じて営業活動をすることを約束して下さい。

キャンセルになる理由は金額ではなくその契約に価値がないと思われているから

以前の章で値引きをすることが価値を下げてしまうという話をかなり繰り返しさせてもらいました。そして、先ほども少し触れたのですが、価値を下げることが何を引き起こすのかについて詳しく話をしておこうと思います。

「値引きまでしてあげたのにキャンセルするなんて最悪だ・・・。」

という言葉を意外と言ってしまう営業マンがいるのですが、これは実はとても本質からずれてしまっている言葉なんです。というのも、安易に値引きをしてしまったことで、その契約の価値を下げてしまったことが原因でキャンセルになっている可能性が十分にあるからです。

ほんとうにキャンセルの理由は価格ですか?

キャンセルの理由が価格である場合も確かにあります。でも価格でキャンセルになるというケースは3パターンあるんです。

  1. 契約金の大まかな金額を事前に伝えていない
  2. そもそもその物件はあまり気に入っていなかった
  3. 安売りが原因で信頼を損ねた

一番多い金額が原因でのキャンセルの理由は①です。これは引越しをする気なのだから契約金の金額ぐらいなんとなく知っているだろうという怠慢が招くキャンセルです。不動産賃貸営業マンの契約金提示のやり方【多めに伝えるのが鉄則】という記事でこれについては話していますのでチェックしておくといいと思います。

②については論外です。そもそも本質を見極めることができていないことが原因ですので、トップ営業マンのヒアリングのコツは「なぜなぜ人間」になることをしっかりと読んで、まずは本質を掴めるようになることから始めなくてはいけません。

③が今回一番伝えたいことです。安売りは価値を下げ、信頼を損ねる原因になる場合があります。価格が原因でキャンセルになったと思っていても、実はそうではないことがほとんどなんですね。これはぼくの経験から言えることなのですが、本当に金額を気にしている方は先に金額の話が出てきます。そして、金額の話が多少出てきていたとしても、意外と問題なく契約が進むことの方が多いのが現実です。

価値の安売りがキャンセルを招いている

要するに、価値の安売りがキャンセルを招いているという事実にもしっかりと気づいておかなくてはならないんです。

最悪値引きすれば決まるだろうという考えは捨てましょう。昔は値引きで勝負みたいな時代がありましたが、今は全く違います。お客さまが求めているのは、価格的な安さだけではなく、価値を含めた相対的なお得感です。

せっかく相対的価値を提供できていたのに安売りをしてしまうというのは、お客さまから見ると違和感でしかありません。何かあるのではないかと変に勘繰りたくなってしまうものです。

価値があれば人はお金を払います

不動産賃貸営業マンの心得【お客さまの満足にコミットする】という記事でも話しているのですが、価値があるのであればお客さまはお金を払います。これは金額の大小でなく、価値に対して対価が釣り合っているかどうかという問題です。

その契約の満足度が高ければ、多少金額が大きくなったとしても人は喜んでお金を払います。そういうものです。

自信をもって価値を売るという感覚を身につけましょう。お客さまの本質に気づき、ニーズにこたえることができれば、金額が高くてもいいんです。金額が高くても人は喜ばせることは可能なのだということをしっかりと頭に入れておくことをおススメします。

まとめ

値引きすることが当たり前になってしまうと、営業マンとしてはいい方向に進むことができなくなってしまいます。

値引きをするということは利益を減らすということになるので、そもそも売上が作りづらくなります。それだけでなく、値引きをするということはその契約自体の価値を下げることにつながり、キャンセルを誘発することにもなります。

昔は値引きで客引きをするのが当たり前のような風潮がありましたが、今は違います。価値を正しく提供することをお客さまは求めているのであって、安かろう悪かろうを求めているわけではないんです。

営業マンは自信をもって価値を売りに行きましょう。値段はしっかりと先に大枠だけでも伝えておくべきですが(そもそもいくらくらいかかるのかわかっていない人もいるから)、それさえできていて価値が伴っていれば、問題なくお金は払ってくれます。そういうものです。

ABOUT ME
池田 優輔
飲食店フリーターからニートという超暗黒時代を過ごしながらも、賃貸仲介営業に未経験で飛び込み何とか人生を立て直す。 現在は不動産賃貸仲介会社にて人事・WEBマーケティング責任者として従事する。副業として会社経営中の社長という面も持つ。 20代で戸建てを購入し、ボルゾイという大型犬と共に暮らす2児の父でもある。
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著者であるぼくが賃貸営業マンとして成功するために何を考え行動したのかのすべてをここに詰め込みました。できるだけ再現性、汎用性が高く、誰もがマネできることを一番に考えて執筆しています。
「絶対に成功してやる!」みたいなやたらとモチベーションが高い人向けというよりは、不動産賃貸営業マンになりたくてなったわけじゃなかったり、なってみたはいいけれどなんだかうまくいかないといった方に向けて書いています。