今はどこの業界も同じだと思いますが、もれなく人不足です。なので、ある程度正社員は採ってもらいやすいのですが、アルバイトとなると飲食店ほど簡単に採用はしてもらえないと思います。
もし大学生のあなたが例えば将来的に大手の不動産会社に入りたいなどの理由で今から不動産会社にてアルバイトで働きたいと思っているとします。そういった場合はどうしたら良いのかについて、実際に不動産会社で人事担当をしている僕の立場からお話しできればと思っています。
賃貸仲介の会社でバイトするには?【求人サイトより直電が有効】
表題にも記してある通り結論から言うと、求人を探しているくらいなら、働きたいと思う会社に直接電話した方が早いです。ではなぜ実際に出ている求人から応募するよりも直電した方が効果的なのかについて詳しく解説していきますね。
求人は採用コストがかかっている
今のこのご時世、日本は究極の人材不足に陥っています。そのため、ほぼすべての企業が人材採用に躍起になっており、それなりの採用コストを投下して採用活動をしています。
ざっくりですが、正社員採用で一人当たり20~30万円以上、アルバイト採用でも一人当たり10万円くらいかかるというのが現在の相場です。正社員の転職市場などであれば、人材によっては一人当たり100万円以上のコストがかかることもザラです。
そして、それらの採用コストはだいたい採用できた場合にその求人広告会社などに成果報酬として支払うことが多くあります。固定費で採用活動ができるサイトなどもありますが、中小企業や零細企業の場合もし採用できなかった場合のリスクが大きく採用枠自体がそもそも少人数だったりすることから、採用できた時にだけ報酬を支払えばよい成果報酬型に人気が集まっているようです。
これはアルバイトも同じです。求人サイトから応募してきた人を採用する場合、成果報酬として10万円くらいかかるということなんです。これが今の現状です。
なので当然、このサイト経由で応募をしてくる人に関しては精査の目が厳しくなります。10万円近いお金を払うのだからよりいい人を取りたいと思うのはごく自然なことです。
こういった状況の中そういったサイト経由では、全くの未経験の学生アルバイトや、完全未経験のフリーターはなかなかとってもらえません。経験があるパートアルバイトが欲しいからこそお金を払ってでも募集をしているのです。
そこで、直電です。直電なら採用コストはかかりません。仮に求人サイトで見つけた会社だとしても、改めて会社の番号を調べなおして電話してみてください。この時点で、このサイトを見て普通に応募してきた他の応募者に比べ、あなたの採用コストは約10万円さがることになるので、けっこう採用率が上がります。
やる気があると受け取ってもらえる
直電すればなんとなくやる気があるように受け取ってもらえそうなことは、だれでもちょっと考えればわかることなんですが、みんなこれをしません。なぜか皆さん丁寧に求人サイトから電話してきてくれます。別にそれが悪いわけではないですし、実際そういったサイトは求人を探しやすいですし閲覧もしやすくできていますので仕方のないことだとは思っています。
こんな状況の中直電してくる人がいればやる気があるなととらえてもらえるのは当然です。とはいえ、この直電はとりあえず電話すればいいというわけでもありません。直電しても電話に出るのは末端の社員さんになりますので、しっかりと決裁権を持つ担当者につないでもらわなくてはなりません。
直電して採用してもらうためにやっておくべきこと
ここまで読んでいただいた方は直電してみようかなと少しは思ってもらえたんだろうなと思っています。
「でもなんて電話したらいいんだよ」
という声も聞こえてきそうなので、直電する際の注意点とやっておいてほしいことをお伝えしておこうと思います。
動機を明確にしておく
人事担当者は採用予定者が、なぜうちに入りたいと思ったのかを見ています。そして、うちに入ったらどんな成果を出してくれそうかをイメージし、活躍のイメージが少しでも湧くかどうかで判断しているといっていいと思います。
電話の時点多少聞かれることを想定して準備しておいてください。ここでは簡単な動機でいいので、簡単な背景が話せる程度でいいと思います。例えば
「○○大学で経済学を学んでいるのですが、将来不動産業界へ進もうと思っており、今のうちから少しでも学びながら成長したいと思ったから」
「今は飲食店でアルバイトをしているのですが、自分の人生を変えたいと思っているから」
こんな感じでいいです。前者の場合は学生さん、後者はフリーターの場合です。
熱意を伝える
現代の就職活動、転職活動で一番大事なのは熱意だと思います。たくさん面接をしていて感じるのは、熱意をもって面接に来てくれる人が少ないなということです。
直電はその時点で熱意を感じてもらえるのですが、電話で話せるのであれば簡単に熱意を伝えておくとより効果的です。
「大学生なので経験は全くありませんが、なんとか戦力になれるように努力したいと思います!」
「経験はないのですが○○には自信があります!よろしくお願いします!」
ほんと困難でいいです。とはいえ熱すぎるのもよくないのでほどほどがいいのですが、熱意があまり伝わってこないよりはいいと思います。
できれば運転免許があるとなおよい
不動産賃貸の仕事の中でアルバイトに任せられることと言えば、メインは物件の写真撮影や物件確認になることが多いです。他にも店内事務作業もありますが、メインは外での仕事です。この場合ほとんどの会社が移動手段として車を使わせます。そのため、できれば運転免許は採っておいた方が無難です。
そもそもないと採用してもらえないケースもありますので、募集要項はチェックしておいてくださいね。とはいえ、熱意でなんとかなるケースがあったりもしますので、免許がないからといってあきらめてしまうのはもったいないです。
なんでもやってみなくてはわかりませんので、ある程度準備したら直電してみましょう。
電話から面接は始まっている
応募の電話から面接は始まっています。電話に出るのが末端社員だったとしても、ほぼ100%その電話の印象がどうだったかなどは採用担当者から聞かれていると思います。
- 元気のよい応対
- 丁寧な言葉遣い
- 間違いの少ない日本語
この3つは最低でも押さえておいてください。この記事を読んでくれている人は基本的に未経験だと思います。経験で売り込むことはできませんので、こういった部分で印象をよくすることが必要です。
まとめ
不動産賃貸業界でバイトを考えている方向けに今回は記事を書いてみました。
他の記事で書いているのですが、けっこう不動産賃貸業界には未来があるんじゃないかなと思っています。世の中のニュースでは営業職がなくなるとか言われていますが、そんなにすぐになくなることは絶対にありません。どんなに早くてもあと30年はなくならないと僕は思っています。でも、さらに貧富の差が開いていくことは間違いないと思います。
今はまだチャレンジがしやすい時代ですが、このままどんどん貧富の差が開いて行ってしまうと、貧しい人が這いあがるには努力だけではどうにもならないという時代が来てしまうかもしれません。
経験というのは将来大きな武器になります。学歴がなくても大きな経験があれば、大きな会社にも入れることがあります。そのためにも経験を今から積んでおくことはとても重要です。
賃貸仲介営業マンの将来性は?【間口は広く次にもつながりやすい】という記事に、不動産賃貸営業マンの将来性について書いています。正直、いつまでも不動産賃貸営業をしている必要はありません。この仕事は間違いなく大きな踏み台になります。実際僕は不動産賃貸仲介営業マンになる前は転職ばかりする飲食店フリーターでしたが、不動産賃貸営業への転職、活躍を糧に大企業へ転職しました。そして今は独立して会社も持っています。詳しくはプロフィールをどうぞ。
将来は変えることができるから面白いんです。今後の将来への第一歩を踏み出すなにかきっかけになれればうれしいです。
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著者であるぼくが賃貸営業マンとして成功するために何を考え行動したのかのすべてをここに詰め込みました。できるだけ再現性、汎用性が高く、誰もがマネできることを一番に考えて執筆しています。
「絶対に成功してやる!」みたいなやたらとモチベーションが高い人向けというよりは、不動産賃貸営業マンになりたくてなったわけじゃなかったり、なってみたはいいけれどなんだかうまくいかないといった方に向けて書いています。