ぼくは以前よく「どうしたら売れる営業マンになれるのか。」「どうしたら仕事のできる人間になれるのだろうか。」とよく考えていました。今思えば、考えるより行動しなよと思ってしまうところもあるのですが、当時は何からやればいいのか、どう行動したらよいのか何もわからなかったので、考えるより行動するその一歩すらどうしたらよいのやら…という感じでした。
今日はぼくが不動産賃貸営業マンとしてトップ営業マンとして活躍し、大手営業会社においては所属グループで日本一をとり、独立して会社を作りそれなりに成功するために何を意識して行動したかについて話していこうと思います。
先に簡単に答えを言ってしまうと高いレベルのタスク管理能力を身に着けたことが成功の理由だと思っています。ぼくのタスク管理術については賃貸営業マンのタスク管理術【超下手クソが講師になった方法を公開】
という記事にて簡単に解説をしています。もっと詳細にやり方をわかりやすく知りたいという方は、ぼくの出版した書籍の購入者特典に、実際にどのように処理するのかについての動画を添付しています。ちなみにこの方法はぼくが在籍していた超大手営業会社の社長もやっていた方法ですので、超効果的なのは言うまでもないかと思います。書籍自体も気軽に読めるボリュームにし、内容もわかりやすくしてありますので気になる方はぜひチェックしてみてくださいね。
ちょっと話がそれてしまいましたので本題に戻します。今回のお話は仕事のできる不動産賃貸営業マンになる為に何を意識すべきなのかという事です。先ほど言った通り答えは『タスク管理』なのですが、やるべきことをただこなせばいいという事ではなく、どういった順序でスピードで、何をこなすかという部分が最も重要になりますので、そのあたりをこの後詳しく話していきます。
仕事のできる不動産賃貸営業マンは重要度と緊急度でタスクを処理する
仕事のできる不動産賃貸営業マンというのはタスク管理が上手なので処理速度が早いという事はもちろんなのですが、それよりなにより大事なことが『タスクの振り分け』です。
この『タスクの振り分け』について簡単にお話しすると、必要なタスクと不要なタスクにしっかりと分けてから取り組めているかどうかという事です。できない営業マンのほとんどは不要なタスクに気づくことができず、無駄な時間を浪費してしまい、本当に必要なタスクに割く時間が圧迫されてしまっていることが多いのです。
タスク処理の基本ともいえる重要度と緊急度

ビジネスの教科書的な内容の本を読んだことがある人ならこの図を1度は見たことがあるかなと思います。ぼくのタスク管理術の話でも必ず出す非常に大事な考え方になります。
物事のすべてはこの『重要度』と『緊急度』でカテゴリ分けすることができます。最初はまずこの考え方を脳内に染みつかせることから始めてみてもいいかもしれませんね。
できる営業マンは重要度でタスクの整理をする
そして、大事なのは『重要度』です。まずは『重要度』をしっかりとつかめるようにならなくてはタスク管理はうまくなりませんので、ここの把握がうまくできないという事はできる営業マンにはなれないという事になってしまいます。
やらなきゃヤバイことをやるのは当たり前なのですが、自分にとってやらなくても良さげなことを他人の為にやってあげるという事も実は重要だったりします。そして、できる営業マンはこれがとても上手で、できる営業マンにとってそれは重要度が高い案件として処理されていくことが多いです。
なぜ自分にとっては不要なのに他人の為に時間を使うの?という人もいるでしょう。答えは簡単で、できる営業マンは自分の実績を一人で作りません。周囲の人間をうまく使いながら、みんなの力を借りて自分の数字を作るからです。周囲を巻き込めない人間は所詮一人分の営業成績しか作れないという事です。
その案件は本当に緊急度が高いのか?
そして誰もが惑わされるのが『緊急度』です。『緊急度』は本当に勘違いしている人が多いなと感じます。本当に緊急なのかということですね。
できる営業マンは『緊急度』の調整が上手です。
例えば『期日の設定』でお話をすると、ある仕事を上司から頼まれたとします。ここで普通の人は、
「いつまでに提出すればよいでしょうか?」
と聞きますよね。そして、
「3日後までにお願いできるかな。」
みたいに期日を切られてしまいます。が、ここで終わってしまったら問題です。もしここで終わってしまったなら、提出期限が3日後で確定してしまいます。終わるのならいいのですが、上手な人は最後にこう言います。
「最悪何日までに終わらせればいいでしょうか?」
ちょっとずるいですよね。笑
でもこの一言が言える人ができる営業マンです。もしこの一言を言っても3日後までで動かなければ、その仕事はかなり緊急度が高いと言えますよね?でももしこの一言で、
「今週中までならギリギリ間に合うかな。」
とでも言ってもらえたらどうでしょう。期日めちゃめちゃ延びましたよね。これで緊急度を下げることができてしまったことになります。上手な人はこうやって緊急度を下げたりしてうまくタスク管理をしているんです。
ちょっと補足ですが、今の例のように期日を伸ばしたタスクを実際はいつ終わらせればよいのか気になりませんか。答えは2日後までです。最初に言われた3日後よりも早く終わらせます。こうすることで上司には
「今週中って言ったのに2日で仕上げてくるなんてすごいな。」
という印象を与えることができるんです。これってできる営業マンですよね。
できる営業マンは「やらないこと」を決めるのがうまい
そして次はできる営業マンの超本質的『できる営業マンのスキル』についてお話しをしていきます。それは、表題の通り『やらないこと』を決めるスキルです。
世の中の人のほとんど、たぶん9割くらいは『やるべきこと』を決めています。確かに、やるべきことも決めなくてはいけないのかもしれませんが、ちょっとイメージしてみてください。『やるべきこと』って比較的勝手に降ってきませんか?その結果『やるべきこと』であふれてしまって処理できなくなるというのができない営業マンなのではないでしょうか(昔のぼくはまさにこの典型的な例だったと言えるでしょう。笑)。
大事なのは『やるべきこと』ではなく『やらないこと』なんです。もう少し正確に言うと『やるべきこと』の中から『やらないこと』を決めて行くということです。これを選ぶためにさっき話した重要度と緊急度というのが役に立つというわけです。
「捨てるモノ」を決められる人は仕事ができる人
『やらないこと』というのはタスクを捨てるという事です。要するに『捨てるモノ』を決められる人というのは仕事ができる人、できる営業マンだという事になります。
当たり前ですが、じゃあ何でもかんでも捨ててしまおうというのは違いますので、何を捨てるのかはしっかりと選んでいかなくてはいけません。そして、これはぼくもやったからわかるのですが、『捨てるモノ』を選ぶというのは初めはとても難しいです。
コツとしては、まずは優先度の高いモノをとっとと処理してしまい、優先度の低い案件をどう処理するか考える時間を作ることです。そのためには高い集中力が必要です。今まで通り処理していては絶対に時間は作れませんので、大げさに言うと処理速度を2倍にして高速処理するくらいの勢いで集中してタスク処理するという感じです。
こうしてできた時間を使って、タスクを振り分ける時間を作り、捨てるものを決めて行くという感じにしていくのがいいでしょう。
決断ができるようになると『できる営業マン』になれる
この『捨てるモノ』を決めて行動ができるようになってくるという事は、『決断』ができるようになってきます。営業マンには『決断』は非常に大切なスキルです。これができないと営業成績でトップを取っていくことは難しいでしょう。
何かを決断できるという事は、自分の仕事に自信を持っていて、責任を持つことができているという事です。営業マンとしてこんなに頼もしいことはないのではないでしょうか。信頼されることがとても重要な営業マンにとって決断ができることはとても大きな武器になるのです。
やらなくてもよいことをやらないという勇気
『決断』するという事には、初めのうちはとても大きな不安が伴います。とくに、いままでは『やるべきこと』ととらえていたことを『やらないこと』にするのですから、もしそのタスクをやらなかったことで何か問題が起きてしまったとしてらすべて決断した自分の責任になります。
でも、実はその『勇気』こそが営業マンにとても重要な能力の一つなのです。
営業マンは常に多くの小さな決断に迫られています。お客さまにどんなメールをいつ送るのかという事においてもそうですし、どんな物件を一番に見せるのかも決断ですよね。うまくいかなかったときどうしてもそういった小さな決断のせいにしてしまいがちなのですが、過去は変えられないので悔い続けることにあまり意味はないことを理解してください。
失敗からは学びを得ればいいのです。そして次に生かすことができれば、その失敗は失敗ではなく『糧』です。『糧』がなければ次の成功はないという事を知ってください。
やらなくても良いことをやらない勇気を持ち、ぜひできる営業マンになってください。
まとめ
できる営業マンになる為に必要なのは、やるべき事の中から優先度を決めてタスクを進めていくという管理能力です。
タスク管理の考え方は重要度と緊急度という2つの軸によって決まります。重要で緊急なものをやらなくてはならないとして、重要でないものを排除したり、緊急でないものをいかに処理していくかが重要になります。
そしてとても重要なことがやらないことを決めるという事です。これができるようになってくると必然的に『決断力』が身につくようになります。やらないことを決めるというのはけっこう難しいことです。というのもやらないことで何か問題が起きた際にすべて決断した自分のせいになってしまうというデメリットがあるからです。
でもこのデメリットに委縮してしまい決断ができないままでいてはできる営業マンにはなれません。しっかり決断ができる営業マンになっていくことが、できる営業マンへの近道であるという事ができるんですね。
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著者であるぼくが賃貸営業マンとして成功するために何を考え行動したのかのすべてをここに詰め込みました。できるだけ再現性、汎用性が高く、誰もがマネできることを一番に考えて執筆しています。
「絶対に成功してやる!」みたいなやたらとモチベーションが高い人向けというよりは、不動産賃貸営業マンになりたくてなったわけじゃなかったり、なってみたはいいけれどなんだかうまくいかないといった方に向けて書いています。