不動産賃貸仲介営業マンは、とにかく申込をとらなくてはなりません。その申し込みのとり方を解説します。
結論から言うと一番大事なのは、申込をしないリスクを伝えることです。とはいえ、それだけではなく、それ以外にもポイントがありますので詳しく解説していこうと思います。
ざっくり分けると下記の3つです。特に1と2は、当たり前のことのように感じるかもしれませんが、意外とできていない人が多いので、詳しく解説します。
もしあなたが実践的テクニックのみ確認しておきたいという場合は申込の取り方3を読んでもらえればいいかなと思います。1と2については本質的な内容、3はより実践テクニック的な内容となっています。
一流の賃貸仲介営業マンの申込のとり方1:本当の希望物件を探してあげる
一般的な賃貸仲介営業マンに多いのが、お客さまからヒアリングした条件だけをもとに部屋探しをしてしまうことです。
でも、これだけではなかなか申込をとることはできません。なぜなら、そのお客さまが思っている条件で部屋を探すだけなら、お客さまでもネット上で検索できてしまいますし、探した結果一番良かった物件に問い合わせをして、部屋探しに来ているはずだからです。
もちろん、そのお客さまが思っている条件をヒアリングすることも大事ですが、それよりもっと大事なのが、本質を聞き出すことです。
※本質の聞き出し方はこちらをご覧ください。
本質を聞き出すことができてから、最初に聞いた条件を見比べてみると、ちょっと異なっていることが多くあります。お客さまはしろうとですから、理想で話をしてしまします。
私たちはプロですので、現実で探さなくてはなりませんので、しっかりと本質をとらえて、新しい提案ができなくては、申込までつなげることは難しくなります。
逆に、本質をとらえ、新しい提案ができれば、申込にはつながりやすくなります。
一流の賃貸仲介営業マンの申込のとり方2:申込までの仕事を早く丁寧に
常に自分の仕事は相手から見られています。
お客さまは、自分の探している条件に当てはまるお部屋を探しているのですが、それと同時に、自分の契約を任せられる営業マンかどうかも品定めしています。
賃貸契約は売買契約に比べれば動く金額は小さいですが、数10万円~100万円程度の契約金がかかる、大きな買い物です。仕事のできない、信頼のおけない営業マンに任せたいと思う人はいませんよね。
ではどこで営業マンの品定めをしているかというと、申込に至るまでのすべての行動や仕事で品定めしています。見られている項目を上げてみると以下の感じです。
- 電話の取り方・話し方
- メモの取り方
- 物件資料の出し方
- 内見手配のスムーズさ
- ご案内のスムーズさ
- 申込手続きのスムーズさ
細かいことを上げれば他にもたくさんありますが、大きく見るとこの辺りが特に重要なポイントかと思います。
電話の取り方・話し方は「聞かれている」ことを意識して丁寧に行いましょう。中の良い業者さんとの電話でも、フランクになりすぎないように話すなど、細かく気配りをすることで、丁寧な印象をお客さまにも与えることができます。
ヒアリングしながらとるメモの仕方も見られています。
お客さまから聞いたことはもれなくすべてメモを取るようにしてください。メモをとるところととらないところがあると、お客さまは「あれ?今のはメモしないんだ。」と思ってしまいます。もしそれがお客さまにとって重要な内容だったとしたら、自分にとって重要なことを、重要ととらえてくれなかったとみなされるので、当然印象は悪くなります。
物件資料の出し方も、丁寧にやりましょう。お客さまが別の物件資料を一生懸命見ているときに、何枚も資料を出したりすることはやめましょう。お客さまは慣れない資料を一生懸命みていますので、そのペースをちゃんと理解し、お客さまに合わせた資料の出し方をしましょう。
内見の手配のスムーズさは特に仕事のできを見られるポイントです。内見手配はスピードが命です。内見する物件が決まってから内見に行くまでが最もお客さまがヒマになるタイミングです。このヒマなタイミングを長くしてしまいますと、飽きてしまいますし、疲れも出てきてしまいます。最速で手配を済ませ、内見に行きましょう。
ご案内(内見)の際は、行く順番を明確にし、伝えておきましょう。急いでいるお客さまならスピードももちろん大事ですが、なにより安全安心なご案内を心がけてください。
内見が終わって自社に戻ってくるまでに申込書類は取り寄せておきましょう。その後の申込時に何が必要になるのかも簡単に聞けておけば、自社に戻りながら簡単に伝えておくこともできます。
このように、仕事は常にみられていますので、できるだけスムーズに行い、信頼してもらえるようになって、申込をしてもらえるよう努力しましょう。
一流の賃貸仲介営業マンの申込のとり方3:申込をしないリスクを伝える
申込をとるうえで僕が最も大事だと思うことは「申込をしないリスク」をつたえることです。
ほとんどの営業マンが「申込をするメリット」を一生懸命伝えます。これは、相手からすると「売ろうとしている」ように感じてしまいます。先ほどもお話ししましたが「売ろうとしている」営業マンからは物を買いたいとあまり思わなくなってしまいます。
今まで信頼関係が築けていたとしても、ここで崩れてしまうことも多々あります。なので、このタイミングではあえて「申込をしないリスク」を伝えます。
これは、「申込をしないといつまでも決まりませんよ」みたいなことが言いたいわけではありません。言いたいのは「気に入ったのであれば押さえておかないと他に取られちゃいますよ」ということです。気に入っていることが大前提なので、気に入っていないならそもそもやり直してください。
気に入っているのであれば、その物件を抑えるのは当たり前です。もし決定を延期することで他の人にその物件をとられてしまうようなことがあれば、部屋探しが難航してしまうことになりかねません。
気に入った部屋があるのに申込をしないというのはリスクであることを、丁寧にお伝えできるようにしてください。
まとめ
申込の取り方のポイントは3つでした。
- 本当の希望物件を探してあげる
- 申込までの仕事を早く丁寧に
- 申込をしないリスクを伝える
お客さまの本質をとらえ、本当に必要な条件を理解したうえで物件をお探ししましょう。本質に沿った物件が出せれば、申込になりやすいのは言うまでもありません。
仕事は早く丁寧に行いましょう。仕事は常にみられています。自分の大切な契約を任せるのに相応しい営業マンなのかを品定めされています。
気に入った物件があったなら申込を勧めますが、もうちょっと検討したいという方も多くいます。その場合は無理強いするのではなく「申込をしないリスク」を丁寧に伝えるようにしてください。
賃貸営業マンはとにかく申込をとらなくては何も始まりません。以上のポイントを理科死して実践し、まず申込をとれるようになりましょう。
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著者であるぼくが賃貸営業マンとして成功するために何を考え行動したのかのすべてをここに詰め込みました。できるだけ再現性、汎用性が高く、誰もがマネできることを一番に考えて執筆しています。
「絶対に成功してやる!」みたいなやたらとモチベーションが高い人向けというよりは、不動産賃貸営業マンになりたくてなったわけじゃなかったり、なってみたはいいけれどなんだかうまくいかないといった方に向けて書いています。