賃貸仲介営業としてスキルアップするために重要な練習にロープレ(ロールプレイング)がありますが、このロープレ、ただ何となくやっていては上達しないどころか、ただの時間の無駄になってしまいます。
ロープレはとにかくゴール設定が大切です。どうなりたくてこのロープレをやるのかを決めましょうということです。
ロープレのゴール設定の軸はひとつ「どうなりたいか」です。
この「どうなりたいか」というのは、できるだけ詳細にイメージしなくてはなりませんので、何に注意してこの「どうなりたいか」を決めていくべきなのか解説していきます。
賃貸仲介営業マンのロープレのゴール設定術:そもそも何のためにロープレをするのか
まず、なぜロープレをするのでしょうか?
この問いに対して、ほとんどの人が「売れる営業マンになるため」「接客をうまくできるようになるため」という風に答えます。正しいのですが、大枠すぎます。
売れる営業マンてなんでしょう?
その具体的なゴールは見えていますか?
もしあなたに具体的なゴールが見えていないのであれば、ただ漠然とロープレをしても正直意味はありません。
「売れる営業マンになるため」がスタートでもいいのですが、売れる営業マンと一口にいってもやっていることはたくさんあります。
その売れる営業マンになるために、自分に足りないものは何かを考えてみましょう。当たり前ですが、できていることをロープレすることには何の価値もありませんので、自分に足りないものは何なのかにしっかりと焦点を当て、棚卸することが必要になります。
賃貸仲介営業マンのロープレのゴール設定術:初期応対にもいろいろある
賃貸仲介営業のロープレのメインは初期応対になろうかと思います。だいたいロープレをやるとなると、初期応対をやる方がほとんどです。
初期応対と一口に言っても、やることはいろいろありますので、カテゴリー別に分けてみましょう。
- 出迎えと席への誘導
- 条件のヒアリング
- ファーストクロージング
- 案内物件の手配とルート決め
ざっくりこんな感じです。それぞれ深堀していきましょう。
出迎えと席への誘導
お客さまがいらっしゃった際の最初の声かけの部分です。
ここをおろそかにする営業マンが非常に多いですが、ここはかなり大切です。あなたはもちろん会社自体の印象を決めて兼ねないので、いかに明るく元気に対応できるかが重要です。
条件のヒアリング
ロープレで一番おおく行うのがこれではないかと思います。
※ヒアリングのコツについてはこちらをご覧ください。
ファーストクロージング
最初のクロージング(念を押す作業)はここで行います。これができているかどうかで案内後の決定率が変わってくるので、非常に大切な項目です。
案内物件の手配とルート決め
普段から室内写真撮影や物確(物件確認)に行っている人であれば、それほど難しい項目ではありませんが、案内物件の鍵の手配や、ルート決めでもたついてしまうと、信頼を損なってしまうことがあるので注意です。
初期応対といってもこれだけのパートに分けられます。
先ほども言いましたが、できていることをロープレする必要はありませんので、この中で自分が苦手とする項目のみロープレすればよいです。
賃貸仲介営業マンのロープレのゴール設定術:初期応対のロープレの相手役の設定は詳細に
先ほどの項目の「条件のヒアリングのロープレ」を皆さんよくやりますよね?その際に注意してもらいたいことが一つあります。
それは「できるだけ相手役の人物像を詳細に決めてからロープレをする。」ということです。そして、相手方にはできる限りその決めた人物像になりきってもらうようにしてください。
その中でも特に決めておいてもらいたい項目は下記のとおりです。
- 現住所(ざっくりでいい)
- 年齢
- 職業
- 年収
- 引っ越し理由
- 単身かファミリーか(ファミリーなら子供の年齢も)
- 実家の場所
この6点は最低でも決めてください。
これを決めれば自然と、賃料や駅徒歩、エリアといった条件が決まってきます。完璧なロープレの為の相手役設定集【不動産賃貸営業マン】という記事で実際にロープレを行う際にどんな人物設定をすればよいのかの実例を記しています。
どんな人物にするかで時間を使うのはもったいないので、こちらを参考にロープレを行ってみることをおススメします。
人物像を決めずにロープレをすると、大体相手役がブレてしまいます。そうなるとロープレの価値が薄れてしまいます。
もし、実際にすでに応対したお客さまで、あまり初期応対がうまくいかなかった方がいれば、その方になりきってもらうとよいです。復習にもなりますし、間違いなく次につながります。
賃貸仲介営業マンのロープレのゴール設定術:ロープレは初期応対だけじゃなくていい
ほとんどの営業マンが初期応対のロープレをやりますが、もちろんそれ以外のロープレもやるべきです。
契約をあまり担当したことがなければ、契約のロープレをすべきですし、鍵渡しが不安な人は鍵渡しのロープレをすべきです。
もっと細かいことを言うと、お客さまへの電話のロープレなんかもやっていいと思います。
これからお客さまへ電話連絡を入れたいが、うまく伝えられるかわからない。なんてことありますよね。
お客さまの情報や性格を正確に相手に伝え、ロープレをしてみてから電話をすれば、落ち着いて話せると思いますし、変な伝え方をしてしまうことも減るでしょう。
まとめ
ロープレを行う際に大切なことは4つありました。
- そもそも何のためにやるのか決めること
- 初期応対のなかでも特に何をすべきか決めること
- 相手役の人物像は詳細に決めてからやること
- ロープレは初期応対じゃなくてもよいこと
ゴール設定が明確にできていないとあまり意味のないロープレになりやすいので、しっかりと何のためにこのロープレをやるのかを決めてから行いましょう。
初期応対のロープレをするにしても、どのカテゴリーが苦手なのかを把握し、そこだけをしっかり練習しましょう。できているところを練習することにあまり意味はありません。
相手役の人物像が詳細に決まっていないと、ロープレ中に相手の反応にブレが生じることがあります。できるだけリアルなロープレの方が価値が高いので、人物像は明確に詳細に決めてから行いましょう。
ロープレは初期応対に限らず、お客さまとのやり取りで不安なことはすべて行って構いません。ロープレは仮想のお客さまに接客をすることで、慣れたり、自信をつけたりすることが目的です。しっかり意味のあるロープレをして、売れる営業マンになりましょう。
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著者であるぼくが賃貸営業マンとして成功するために何を考え行動したのかのすべてをここに詰め込みました。できるだけ再現性、汎用性が高く、誰もがマネできることを一番に考えて執筆しています。
「絶対に成功してやる!」みたいなやたらとモチベーションが高い人向けというよりは、不動産賃貸営業マンになりたくてなったわけじゃなかったり、なってみたはいいけれどなんだかうまくいかないといった方に向けて書いています。