賃貸仲介営業で申込をとれたとしても、その後何をしなくてはならないかがわかっていなければ、お客さまに安心してご契約いただくことはできません。今回は申込をとってからの流れについて解説していきます。
- 気に入った物件のお申込みをしてもらう
- お申込み物件の審査を行う
- 契約金の入金をいただく
- 契約にお越しいただく
- 鍵のお渡しをする(完了)
簡単に言うとこの流れです。それぞれ気にすべきポイントについて細かく解説していきます。
賃貸仲介営業の流れ:申込
気に入った物件が見つかれば申込をいただきます。今回は申込後の流れについての解説なので、申込の取り方については省きます。別の記事で詳細を記載しているので申込の取り方についてはこちらをご覧ください。
※申込の取り方についてはこちら
申込時には申込書をご記入いただき、必要書類をもれなくそろえてください。まずはそろえなくては審査の土台に乗らず、その後にすすむことができませんので、審査にすすむ為には何が必要なのかをしっかり確認するようにしてください。
賃貸仲介営業の流れ:審査
申込の手続きが完了したら、審査を行います。申込後に一番大事なのが審査になります。
自社で提携している物件もしくは自社の管理物件であれば、審査は自社で行いますが、最終判断は家主さんになりますので、家主さんと密に連絡を取り、家主さんの審査は簡単に通せるようにしておきましょう。
業者物件の申込であれば、管理会社と密に連絡をとりましょう。
そして、もう一つ通さなくてはいけない審査があります。それは保証会社の審査です。現在世の中に出ている賃貸物件は、そのほとんどが保証会社加入が条件の物件です。
ここで気にしなくてはいけないことは、その物件に入居することに対して、契約者の状況とマッチしているかということです。
ここで話に筋が通っていないと、審査に時間がかかってしまうことが多くあります。気にすべきポイントは
- 年収
- 職場
- 引越し理由
この3つです。もちろんそれ以外の部分も大事なんですが、大きく分けるとこの3つがちゃんとしていれば審査はけっこう通ります。
年収は家賃総額の36倍くらいあればOKです。
基本的に無職だと審査が通りませんので、しっかり職場は確認しましょう。
そして、一番大事なのは引越し理由です。
- 就職・転職による転居
- 結婚・離婚による転居
- いまより良い部屋に住みたい
- いまより部屋を広くしたい
- 職場に近いところに引っ越したい
などなどいろいろな理由がありますが、この理由と物件の条件や立地がリンクしていない場合、筋が通っていない場合、かなり管理会社や保証会社から質問が来ることになり、最悪の場合審査落ちしてしまいますので、しっかりと引っ越しの理由については握っておくようにしてください。
賃貸仲介営業の流れ:入金
審査を通すことができれば、後はほぼ流れ作業になりますので、かなり楽になります。
基本的に、審査が通ると同時に契約の開始日(契約始期日)が決まります。契約始期日が決まると、初期費用に含まれている前家賃がいくらになるかが確定しますので、契約金明細書が作成されます。
自社物件の場合は、この契約金明細書は自分で作ることになると思いますが、業者物件であれば、業者の担当者が作成してFAXなどで送ってきてくれます。
この契約金明細書をお客さまにお送りしてご入金いただくわけですが、業者物件の場合に業者からもらえる契約金明細書には仲介手数料が入っていません。仲介手数料は仲介業者が請求をするものになりますので、別途仲介手数料の請求書をお客さまにお送りすることを忘れないようにしましょう。
賃貸仲介営業の流れ:契約
契約は基本的に自社で行うことが多いですが、業者物件の場合で特に地元密着型の不動産屋さんの物件などの場合はその不動産屋さんで契約を行うこともあります。
契約時には必要書類がありますので、その必要書類をしっかり確認をしておきましょう。ほとんどすべての物件の契約で必要になるのが「住民票」です。入居する方全員分のものが必要になりますし、役所に請求しなくてはなりませんので、住民票の取得についてはできれば申込時に話をしておくといいと思います。
その他にも「収入証明」が必要になるケースもあります。
契約時には契約者の認印と、家賃が口座振替の場合は口座振替に使う口座情報とその口座印が必要になります。
また、契約時に行う重要事項説明は宅地建物取引主任者が契約者と読み合わせをしなくてはなりません。これをしないと宅建業法違反になってしまいますので注意しましょう。
賃貸仲介営業の流れ:鍵渡し
契約まで無事に完了すれば、後は鍵渡しを行うだけです。
鍵渡し時にはかならず「鍵引渡書」を受領します。これは、間違いなく鍵を渡しましたという証明になる書類なので、もれのないようにしましょう。
業者物件でADがついている場合、この鍵引渡書までそろって初めてAD支払い条件を満たす場合が多いので、ここまでがAD請求の締め日までに間に合うのかはしっかり逆算しておきましょう。
まとめ
- 気に入った物件のお申込みをしてもらう
- お申込み物件の審査を行う
- 契約金の入金をいただく
- 契約にお越しいただく
- 鍵のお渡しをする(完了)
申込後の流れはこんな感じです。
最後の鍵渡しまで完了して初めて売上が確定することになりますので、鍵渡しがいつになるのか、要するに鍵引渡書の回収がいつになるかがゴールとなりますので、ここまでをしっかり頭に入れて逆算して考えるようにしてくださいね。
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著者であるぼくが賃貸営業マンとして成功するために何を考え行動したのかのすべてをここに詰め込みました。できるだけ再現性、汎用性が高く、誰もがマネできることを一番に考えて執筆しています。
「絶対に成功してやる!」みたいなやたらとモチベーションが高い人向けというよりは、不動産賃貸営業マンになりたくてなったわけじゃなかったり、なってみたはいいけれどなんだかうまくいかないといった方に向けて書いています。