賃貸仲介営業マンは実際将来性のある職業なんでしょうか?と聞かれることは、人事をやっているとけっこう聞かれます。結論から言うと、僕は将来性のある職業だと思っています。
理由は3つあります。
- 間口が広い
- 細かなビジネススキルが身につく
- 営業経験は別業界でも生かしやすい
この3つなんですが、気づいた方もいますかね。ぶっちゃけて言うと、賃貸仲介営業マンだけをずっとやっていくということに将来性を見出さなくていいと思っています。
ちょっと本末転倒感があるかもしれませんが、この多様性こそ賃貸仲介営業マンの魅力なんじゃないかなと思っています。
僕の実際の転職経験の話にも触れながら、詳しく深堀していきますね。
賃貸仲介営業マンの将来性:間口が広い
賃貸仲介営業マンには誰でもなることができます。営業経験が全くなくても大丈夫です。というのも、僕も未経験でこの業界に入った一人だからです。
賃貸仲介のお店はコンビニよりも多く存在しています。ということは、それだけの働き口があるということです。コンビニはアルバイトで回りますが、賃貸仲介業はアルバイトだけで何とかできるわけではありませんので、ほぼ正社員を雇用します。
賃貸仲介業は基本的にいま人材が足りていません。まぁ人材不足はどこの業界でも嘆かれていることなんですが、とくに賃貸仲介業は人材不足が顕著だと思います。
なので、よほど人物的に問題がなければほとんどの場合採用してもらえます。
ちなみに僕の場合、賃貸仲介営業マンになる前は飲食店でしか働いたことがありませんでした。最初は学生アルバイトで原宿のカフェで働いていましたが、その後に渋谷のダイニングバーの新規立ち上げに携わるため転職しましたが、アルバイトでの採用でした。
1年ほど働いた後にまた転職しました。次は恵比寿の新業態で正社員として働きました。
このようにけっこう転々と転職を繰り返しておりましたし、正社員として長く働いたりはしていませんでした。
そんな僕が、単純に「稼ぎたい」と思い選んだのが賃貸仲介業でした。
そして、こんなにもひどい経歴しかもっていない僕でも、ちゃんと受け入れてもらうことができました。他にもいくつか転職先を選び、書類を送ったのですがことごとく書類審査落ちでした。
こんな僕でも受け入れてくれた業界ですので、間違いなく間口が広いと思います。
※僕の暗黒時代も含めた詳しいプロフィールはこちらをご覧ください。
飲食店勤務や美容室勤務など、ちょっと専門的な分野で働いていた方の場合、一般的な営業職などへの転職はけっこうハードルが高いことが多いです。理由は経験がないからです。
中途入社の正社員には経験を期待する会社が多いので当然だと思いますが、賃貸仲介業においてはそれほど営業経験は重要ではありません。もちろん営業経験があるに越したことはないですし、経験がある方が売上が作れるようになるまでの時間も短くはなります。
でも、この業界は比較的その影響が少ないと感じています。極端な話、コミュニケーション能力にある程度自信がある人であれば、まず採用されると思います。
賃貸仲介営業マンの将来性:細かなビジネススキルが見につく
間口は広く、極端に言うと誰でも入ることのできる業界なのですし、それほど難しい業種でもありませんが、契約ごとを扱うので、細かなビジネススキルを身に着けることができます。
- メールのやりとり
- 書類のやりとり
- 電話のやりとり
賃貸仲介営業マンは、難しい業種でないとはいえ、営業職としてのスキルを満遍なくひととおり身に着けることができます。それが今あげた3つです。
メールのやりとり
営業マンにとって、メールのスキルは非常に重要です。
賃貸仲介営業は
- 個人のお客さまとのメール
- 法人のお客さまとのメール
- 管理会社とのメール
- 個人家主さまとのメール
簡単に分けても4種類の相手とメールのやり取りをすることになります。
それぞれ微妙に立場の違う方とのやりとりをしなくてはなりませんので、それぞれ文面や表現を微妙に変えて対応しなくてはなりません。
また、それぞれ立場によって知っていることが違います。メールは特に相手の顔が見えませんので、伝え方を工夫しなくては上手に伝えることができません。
何度も何度もメールを送れば失礼に当たりますので、一発で正確に伝えるスキルが身につきます。
書類のやり取り
契約書類はいろいろな種類があります。
- 重要事項説明書
- 東京都条例にもとづく説明書(都内のみ)
- 賃貸借契約書
- 保証会社契約書
- 個人情報取扱書
などでしょうか。
これらの書類がどんな意味があるのか理解してお客さまに説明できなくてはなりません。どんなことが書かれていて、どこに何を書かなくてはいけないのか。
記名でよいのか署名でなくてはならないのかなど、気にすべきポイントは意外と多くあります。実印で捺印すべきなのか認印でよいのかということについても把握しなくてはなりません。
また、これらの書類が契約によってかわることもビジネススキルが身につく理由です。
管理会社や家主さんが異なれば契約書類の内容は変わりますので、細かくチェックして行かなくてはなりません。
この書類のやりとりは、タスク管理能力を向上させてくれますし、細かいチェックスキルも向上させてくれます。
電話のやり取り
電話応対のスキルも向上します。
まず毎日他の業者さんから電話がかかってきますので、その応対をする必要があります。契約を進行させている人の場合は、お客さまと管理会社から電話で連絡が来ます。
電話応対のビジネスマナーは、大手の会社であれば新人研修などをしてくれますが、そういった会社での就業経験がなければなかなか身に着けられるものではありません。
でも賃貸仲介業は、その電話応対のビジネスマナーを自然に覚えていくことができます。
最初はお客さまとのやり取りはさせてもらえないですが、業者さんからの電話は出てもらうことになります。この、業者さんとの電話のやり取りは多少のミスや失礼があったところでさほど問題になることはありません。
要するに、たくさん練習できる機会があるということです。これにより電話応対のスキルとマナーを身に着けることができます。
賃貸仲介営業マンの将来性:営業経験は別業界でも生かしやすい
僕の実経験をまずお話しします。
今はまた賃貸仲介業におりますが、僕は一度この業界を離れたことがあります。
一度賃貸仲介業に転職をし、3年間頑張りました。その間、トップ営業マンになることもでき、非常に充実した日々を送ることができていました。でも、それが故にさらに上を目指してみたいとも思うようになりました。
そして転職をしました。転職先はリクルートという会社です。
本当に、よく取ってもらえたなと思いますが、間違いなく言えるのは、賃貸仲介業がまず僕を受け入れてくれなければ100%転職などできなかったということです。
そして、リクルートに転職してからも営業職をやったのですが、そこでも毎月営業目標を達成、さらには1年後にチームで全国1位をとることができました。
リクルートに在籍してからも、特別なことは何もしていません。不動産賃貸仲介営業だったときにやっていたことをしっかりと継続させただけです。
それだけで、大手の営業会社でも結果を出し続けることができましたので、賃貸仲介営業で得た営業経験は間違いなく別業界でも生かすことができます。
まとめ
賃貸仲介営業マンの将来性については3つのポイントがありました。
- 間口が広い
- 細かなビジネススキルが身につく
- 営業経験は別業界でも生かしやすい
どんなに将来性の高い職業でも、まず入れなければお話になりません。賃貸仲介営業は、間口が広く誰でも入ることができることができます。
間口は広いのにもかかわらず、得られるビジネススキルはかなり後々役に立つものばかりです。
その営業経験は別の業界の営業職でも生かすことができるので、とても汎用性が高いビジネススキルを手に入れることができます。
賃貸仲介営業マンの魅力は、今まで営業をやったことがなかった人でも、一般的な会社で働いたことがない人でも入ることができ、幅広く社会で活躍できる可能性を手にすることができることにあると思っています。
もちろん、ずっと賃貸仲介営業マンでいることもアリだと思います。他の職種に比べれば給与収入も高くなりますので、トップ営業マンになることができてしまえば、けっこう高水準で生活を安定させることもできます。
いろいろな可能性を広げることができる賃貸仲介営業という仕事は、いままで専門的な仕事しかしたことがない人にもチャンスを与えてくれる、非常に将来性の高い職種だと思います。
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著者であるぼくが賃貸営業マンとして成功するために何を考え行動したのかのすべてをここに詰め込みました。できるだけ再現性、汎用性が高く、誰もがマネできることを一番に考えて執筆しています。
「絶対に成功してやる!」みたいなやたらとモチベーションが高い人向けというよりは、不動産賃貸営業マンになりたくてなったわけじゃなかったり、なってみたはいいけれどなんだかうまくいかないといった方に向けて書いています。