さて、今回はファミリーの応対について解説します。すでに『単身向け応対』『カップル向け応対』のテクニック、コツについては解説してきましたが、それぞれ意識するべきポイントが少し異なってきてしまうのが難しいところであり面白いところでもあります。リンクは下に貼っておきますのでそれぞれしっかりと確認しておいてくださいね。
ファミリーはどちらかと言うとかっぷるの応対に似ています。少し結論を話してしまうと、気にすべきは女性の意見なので、そういう意味ではかなり近いものがあるのかもしれません。ただ、注意すべきなのは気にすべき内容の違いです。これについては詳しく後程解説しますので楽しみにしていてください。
引越し予定者の特性に合わせて解説していく今回のシリーズは、それぞれの特性への対応が苦手だという方に向け、気にすべき事のポイントを伝えることで余計な思考を捨て、集中して応対ができるようになればと思ってお話ししています。
下に書いてあることをやってみてもらえればかなり役に立つことはわかってもらえる自信はあるのですが、お客さますべてに当てはまらないことも事実です。このポイントを意識して取り組みながら、自分の型を見つけていってもらえれば幸いです。
ファミリー応対のコツは奥様への理解【不動産賃貸営業マン】
それでは本題に入っていきます。ファミリー応対のコツについてお話をしていきますが、ズバリ言ってしまうと『奥様への理解』がコツになります。
カップル応対の場合は彼女の意見も聞くことがポイントだったのですが、ファミリーの場合はちょっとその内容が異なると思ってください。ただ話を聞いてあげればいいというよりは、よりその家庭の本質に寄り添う事というのが重要になるという感じです。
それではもう少し深堀りしていきましょう。
奥様の意見ですべてが決まると言って間違いない
ファミリーの場合は特に奥様の意見がすべてと言ってしまってよいと思います。
もちろん、旦那様の利便性というのも大事なのですが、ぼくの経験上旦那様のお気に入り物件か奥様のお気に入り物件のどちらにするかで悩んだ場合に8割以上の確率で奥様が気に入った物件になっています。どちらかと言うとやはり日本の場合は女性の方が家にいる時間が長くなる傾向にあるからなのか、より家にいる人の意見が尊重される傾向にあるようです。
なので、どちらかと言うと物件選びの際の意見の重要度は奥様側という事になります。旦那様の意見を聞かなくていいという事ではないので、当たり前にしっかりとヒアリングはしなくてはなりませんが、奥様の意見を聞き漏らしてしまうとなかなか決めてもらえないという状況になりやすいです。
子供の暮らしやすさにも目を向けること
そして、奥様に聞くべき内容として最も重要なのが『お子様』に対しての話です。
- どこの学校に行っていて、そこまでのアクセスはどうか
- 保育園や幼稚園は近くにあるのか、空きがあるのか
という事は特に重要になります。
ファミリーの生活の軸は基本的に「子供」になりますので、子供の生活の流れがイメージしやすい方が圧倒的に物件は決まりやすいです。
家族の暮らしやすさ=ご主人の暮らしやすさ
なぜそこまで奥様や子供の話に偏って考えるべきなのかと言うと、基本的にご主人は『家族が暮らしやすい事』が自分の幸せであり、自分も暮らしやすい事になるからだと思っています。というのも、ぼく自身そう考えていて、周囲のお父さんもみなそのように話しています。
ご主人が、ご主人だけの目線でやりたいことというのは、ファミリーでの引っ越しにおいて尊重されることはほとんどありませんし、ご主人自信それを望んでいることがほとんどありません。
それよりも、自分の妻や子供に対してたくさんの気配りをしてくれるということが、とても大きなプラスになるということなんですね。
ファミリー攻略の鍵は奥様と子供への気遣いと信頼
ここまでお話しした通り、ファミリー攻略の鍵は奥様であり、その奥様と子供たちへの気遣いにあると言ってしまっていいと思います。そして、その気遣いがしっかりとできていればもれなく信頼を得ることができますので、必然的に申込、契約へと進めていくことができます。
次は、ファミリーの部屋探しをする側がどんな思考なのかについて解説していこうと思います。これはぼく自身の営業経験から言えることであるとともに、自分が2児の父であることからも言える意見なのでけっこう本質的だと思っています。是非参考にしてください。
家族で暮らすからこそ妥協できない部屋探し
家族で引っ越すという事はかなり大きな変化です。単身やカップルで「動く」こととは全くわけが違います。単身なら自分のことだけでいいですし、カップルも2人のことをする合わせればOKですよね。
しかしファミリーは違います。まだうまくしゃべれなかったり、自己表現がまだうまくできない子供たちにとってもいい環境でなくてはいけませんよね。意見を言えないのに、一番大切にしたいのが子供たちの暮らしやすさだと思います。
考えたいことが多いからこそ難しいのですが、だからこそ妥協もできません。ファミリーが苦手という話をよく聞きますが、当然なんですよね、一番難しいので。
妥協できないからこそ信頼できる人に任せたい
妥協できない部屋探しを誰に任せたいですかね?信頼している人じゃないかと思います。とはいえ身内に不動産屋がいるという方は少ないですし、もしいたとしても身内だからこそ頼みづらかったり頼みたくなかったりという事もあると思います。
ファミリーの場合は特に『人』で選ばれているという自覚を持ってください。単身やカップルは『物件』で何とかなることが多いですが、ファミリーは『人』で選ばれるケースも多くあります。
これは、より「信頼」できる人に任せたいと思われていると言えると思います。失敗できない引っ越しだからこそ、誰に任せるのかが重要だという事なんです。
【究極】ファミリーは物件ではなく営業マンを見ている
要するに、営業マンをすごく見ていますよという事です。より信頼を勝ち得られる営業マンのところにファミリーは行ってしまいます。でも裏を返せば、信頼される営業マンになれれば、自分のところに集まってくるという事でもあるんです。
もちろん『物件』も大事ですので、ここもちゃんと探すことができることは大前提としてありますが、その内容云々よりも、任せたいと思える『人』なのかどうかの方が見られているという意識を持ってください。
『人』で選んでもらえれば、例えば他の不動産屋で見つけた物件なのに
「○○さんはこの物件扱えないんですか?」
と、他社で見つけた物件を持ってきてくれたりします。
ファミリーの場合は特に、どんな物件を出すかよりも、相手の本質をどれだけしっかりと理解できているかが重要になります。ヒアリングの力を磨き、人として信頼してもらえる営業マンになることが攻略の近道だと思います。
まとめ
ファミリー応対攻略の鍵は『奥様への理解』です。
これは、奥様の話だけ聞くという意味ではなく、お子さんの状況や生活の流れにまで意識をし、奥様が暮らしやすい状況を理解するという意味です。奥様が暮らしやすく、子供たちも生活しやすい状況をご主人は求めていますので、奥様への理解に意識を向ける方がうまくいきます。
また、ファミリーは特に『人』で選んでいます。単身やカップルは『物件』が良ければ何とかなりますが、ファミリーはそれだけでは攻略できません。
ファミリーでの引っ越しは子供も含め何人かの人間が関わる失敗できない引越しなので、妥協ができません。そのため、より安心して任せられる営業マンを探しているといってもいいほど『人』を選んでいます。
しっかりとその家族の暮らしやすさに目を向け、コミットメントすることで、信頼を得ることができ、任せてもらうことができるということです。
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著者であるぼくが賃貸営業マンとして成功するために何を考え行動したのかのすべてをここに詰め込みました。できるだけ再現性、汎用性が高く、誰もがマネできることを一番に考えて執筆しています。
「絶対に成功してやる!」みたいなやたらとモチベーションが高い人向けというよりは、不動産賃貸営業マンになりたくてなったわけじゃなかったり、なってみたはいいけれどなんだかうまくいかないといった方に向けて書いています。