不動産営業マンをやっていると「この物件で決めてもらいたい!」という物件、いわゆるおススメしたい物件というのが出てくると思います。でも、自分が決めてもらいたいと思っているおススメ物件で決めてもらえることというのは意外と少なかったり、全然決めてもらえなかったりすることが多くあると思います。
まずなぜ決めてもらえないかと言うと、営業マンというのはそもそも胡散臭いと思われているからというのが理由です。不動産業界というのは特にお客さまが警戒しているケースが多くあります。なんとなく怖いイメージがあるというのは皆さんもなんとなく理解できるのではないでしょうか。
今回はその理由、おススメの物件で決まらない理由についてお話ししていきます。この記事を読んでもらえれば、ADが高いなどの理由で売上が高くなるおススメ物件で決めてもらいやすくなるようになります。
トップ営業マンになる為には、ADが高く単価の良い物件でいかに決めてもらえるかがかなり重要になりますので、ぜひしっかりと呼んでもらいたい記事の一つです。不動産賃貸営業マンのADとは家主からもらえる謝礼金のことという記事で、ADについては詳しく解説しています。ADがまだよくわからないという人はこちらから読んでおくことをおススメします。
おススメの物件で決まらない理由【営業マンは胡散臭いから】
おススメの物件で決まらない理由を物件のせいにしていませんか?ちょっと厳しい言い方をすると、物件のせいにしているようではトップ営業マンにはなれません。単価が高い営業マンは、単価の高い物件で決めているから単価が高いんです。要するに、単価が高い物件で決められる人は決められるということです。
ではなぜその差が出てしまい、またその差を埋められないのか。その理由は簡単で、まずその差が何なのかに気づいていないということがほとんどだからです。そして、その本質はじつは物件が悪いとか営業マンが悪いとかといった物理的な内容でなく、もっと感覚的な内容だったんです。
そもそも営業マンは胡散臭いと思われている
あなたが不動産営業マンになる前、不動産屋のイメージはどうでしたか?正直、いいイメージを持っていたという方はいないのではないかと思っています。
そうなんです。不動産屋というのはそもそもイメージがよくないんです。
これは何もぼくたちが悪いというわけではなく、今までの不動産屋さんの印象が悪すぎたことが原因です。というのも、昔の不動産屋というのはガラが悪く、事務所はタバコの煙でモクモクなんてことが普通でした。そして、バブルの時代なんかはとくに完全な売り手市場だったこともあり、不動産屋というのはかなり強気で傲慢だったようです。
ここまでくるともうヤクザですよねw
印象がよくなるはずがありません。しかも以前は不動産表示について決まりがしっかりなかったこともあり、駅徒歩30分の物件を駅近と表示しているような業者がゴマンと存在していました。
今はそんなことはできませんし、真面目に営業をしている業者さんがほとんどなのですが、どうしてもそういった悪い印象というのはなかなか払しょくされることはありません。
基本的にお客さまはもれなく「不動産屋=胡散臭い」と思っています。もちろんそうでない方もいらっしゃいますが、基本的に全員が胡散臭いと思っているという考えをもって営業をした方が、後々絶対に得をすることになります。
胡散臭い人のオススメは胡散臭さしかない
先ほど話したように、そもそも胡散臭いと思っている人がおススメする物件を素直に受け入れることができますか?
ちょっと変なたとえ話をすると、詐欺師がいたとして、その詐欺師がなにかモノをおススメしてきたとした場合に、素直にそのおススメを信用できますか?できませんよね。というか信用しない方がいいです。
ちょっと例えが大げさなのかもしれませんが、お客さまの思考的にはこんな感じだと思っています。そもそも胡散臭いと思っている不動産屋の営業マンがおススメする物件を、素直に信じて契約してくれる人など存在しないんです。
不動産賃貸営業マンはおススメしてはいけない
不動産賃貸営業マンは、物件をおススメしてはいけません。それは先ほどの章でもお話しした通り、そもそも胡散臭いと思われていて信頼されていません。どうせ利益の高い物件を出してくるんだろうと思われているので、おススメすればその物件は避けられてしまいます。
おススメしたい物件があるのであれば、おススメしてはいけないということなんですね。これは意外かもしれませんが、本質です。単価が高く、売上を上げられるトップ営業マンは、おススメしているようで実はしていないんですね。
おススメ物件で決めてもらうためのコツを公開
じゃあどうやって単価の高い物件で決めてもらえばいいの?と思うと思いますので、ここからは実際におススメ物件で決めてもらうためのコツについてお話ししていこうと思います。
ポイントをまとめておくと、不動産屋というのはそもそも胡散臭いと思われていて信頼されていないため、おススメ物件を普通におススメしてしまうと逆効果になってしまうというかんじでした。ではどうすればよいのか、深堀してゆきましょう。
おススメを推すのではなくおススメに誘導する
結論から言ってしまうと、おススメは推してはいけません。どういうことかと言うと、おススメを薦めるのではなく、消去法でおススメに誘導していくようにするということです。
先ほどから何度か行っているように、まず自分は信頼されていないことを理解してください。信頼していない人間のおススメなど普通人は信じません。ではどうするのかというと、情報だけ出してもらうことを目的として来店し、自分で選ぼうとします。
ぼくたちはとにかく情報を出すことに集中しているようにふるまいます。おススメ物件、最終的に決めてもらいたい物件は決まっていても、そのそぶりは出してはいけません。たくさんの物件情報を出しながら、その中におススメ物件を紛れ込ませるイメージです。
そして、少しずつ候補を絞ってゆきます。
やり方としては、おススメ物件以外の物件を少しずつ消していく感じです。決しておススメを推してはいけません。必ず消去法の末にたまたま残った感じにしてください。
あくまでも選ぶのはお客さま
ここで頭に入れておいてもらいたいことが一つあります。それは「あくまでも選ぶのはお客さま」であるということです。
ちょっと悪い言い方をすると「自分で選んだと思わせれば勝ち」だということです。あなたのおススメ物件で決めてもらえない理由は胡散臭いこととは別にもう一つ理由があります。それは、自分で選んだ感がないからです。
おススメに誘導するコツは消去法
そして、具体的なテクニックは消去法です。いくつかの物件の中から、最後におススメ物件が残るようにするということです。
消去法で残すようにしたいのには理由があります。それは、お客さまが選んだ感を出したいことが理由です。
自分で選んだ感がないと、納得感がどうしても少なくなります。もしなんとか申込までもらえたとしても、その日の夜にキャンセルになるということが多くなると思います。自分で選んだ感が強いと「自分で選んだんだから」と自分に言い聞かせてくれますので、キャンセルの可能性が減ります。
おススメは推してはいけません。うまくお客さまが選んでくれるように誘導することがポイントです。
まとめ
おススメの物件っで決めてもらえない理由は、そもそも不動産業者が胡散臭いと思われていることが原因です。
胡散臭い人からおススメされたものをすんなりと受け入れて大金を払う人などいませんよね。それが普通です。多くの営業マンはこのことに気づいていないので、当たり前のようにおススメ物件を提示してしまいます。これではおススメ物件では決まりませんよね。
なので、おススメ物件はおススメしてはいけません。意外かもしれませんがこれが本質です。おススメしたい物件は、おススメしたい気持ちをぐっとこらえておススメせず我慢してください。
そして、多くの物件情報を提示する中に紛れ込ませたおススメ物件に消去法でたどり着けるように誘導してみてください。ここでのポイントは、自分で選んだ感を持ってもらえるようにすることです。
自分で選んだ感をしっかりと持ってもらうことができれば、まず申し込んでもらえますし、キャンセルにはなりません。
不動産屋は胡散臭いと思われていることを自覚し、おススメ物件をおススメしないことが、単価の高いおススメ物件で決めてもらうためのコツだったんですね。
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著者であるぼくが賃貸営業マンとして成功するために何を考え行動したのかのすべてをここに詰め込みました。できるだけ再現性、汎用性が高く、誰もがマネできることを一番に考えて執筆しています。
「絶対に成功してやる!」みたいなやたらとモチベーションが高い人向けというよりは、不動産賃貸営業マンになりたくてなったわけじゃなかったり、なってみたはいいけれどなんだかうまくいかないといった方に向けて書いています。