評価の高い営業マンと低い営業マンというのが世の中には存在します。ではなぜそのように評価には差が出てきてしまうのでしょうか。仕事の出来不出来と言ってしまったらそれまでなのですが、決定的にその差を大きくしている要素というのが一つあります。
それはタスク処理の早さです。
評価の高い営業マンというのはもれなくタスク処理速度が超早いです。最速でタスク処理ができることというのは評価を上げることに直結しているんですね。
今回の記事ではなぜタスク処理が早いことが評価につながるのかについてと、実際にタスク処理を早くするためのやり方と考え方をまとめてお伝えします。それをもとに自分なりのタスク管理方法を確立させていけばいいのですが、ぼくの実践テクニックについては賃貸営業マンのタスク管理術【超下手クソが講師になった方法を公開】に細かく書いておきましたのでよかったらそちらも見て見てください。某大手企業の社長も実践するやり方なので比較的有益なんじゃないかなと思っています。
評価の高い営業マンはタスク処理が最強に早い
先ほども冒頭で述べた通りなんですが、評価の高い営業マンというのはもれなくタスク処理が最強に早く、処理能力が抜群に高いです。
同じタスクを期限までに処理する人と、最速で処理する人は間違いなく評価がかわります。ここではまずはなぜそんな小さなことひとつでそんなにも評価が変わってしまうのかについてお話しします。
タスク処理が遅いということは仕事が遅いということ
同じタスクを期限までに処理する人と、最速で処理する人は間違いなく評価がかわってしまう理由を簡単に言ってしまうと、タスク処理が遅い人が仕事が遅いと感じさせてしまうからです。タスク処理が遅い人は仕事が遅い、できないと思われやすいので、その逆にタスク処理が早い人というのは仕事が早い、仕事ができると思われやすくなるというわけです。
もう少しわかりやすく言うと、タスク処理の遅い人のおかげで、タスク処理が速いだけで仕事ができるように見えるということです。そして、世の中のほとんどの人はみなタスク処理が遅すぎます。なぜか期限ぎりぎりでの提出をしようとします。
期限ぎりぎりで提出する人はまず評価は上がりません。これにもちゃんと理由があるので簡単に解説しておこうと思います。
期限ぎりぎりが評価を下げる理由とは
これについては2つの理由があります。
- 期限まで後回しにされている感が相手に伝わるから
- もし再提出になった場合に間に合わない可能性がある
まず一つ目の「期限まで後回しにされている感が相手に伝わるから」ですが、期限というのはあくまでも最終ラインです。最悪ここまでには提出してねのラインであって、この日に提出してねではありません。最悪ここまでには提出してねという言い方なのは上司や会社からの配慮です。「みんなには他にも仕事はあるだろうから余裕をもってこの日までにはお願いね。」っていう意味です。
なんとなくわかりますかね?これって本当は早くやってくれるに越したことはないんです。すぐやれっていうのも酷だから、ちょっと余裕持たせておくねという配慮に対して、最終ラインぎりぎりまで甘えてしまったら・・・。当然評価は上がらないですよね。下がるということはないのかもしれませんが、上がることはまずありません。
もう一つの方がもっと重要なんですが、最終ラインで提出して万が一再提出を言われたらどうするか考えていますか?このタスクの期限というのは完了の期限であって、とりあえず提出すればいいという期限ではありません。
最悪再提出になった場合も想定して早めにタスクを処理しておけるかどうかが大事なんです。ここまで予測して行動できる人の評価が上がりやすいことは、言うまでもないことですよね。
なぜタスク処理一つで評価が上がるのか?
先ほども軽く述べた通り、ほとんどの人はタスク処理が遅いので、タスク処理が早いというだけで目立つことができます。
評価を上げるためにはまず目立つことが必要なのですが、仕事で成果を出して目立つというのはけっこう大変だったりします。もちろん、営業マンなので営業成績で目立つことが最も望ましいことなんですが、営業マンも人間なので好不調の波があります。営業成績でしか評価しないというのはある意味では正当な評価かもしれません。でも営業成績だけずば抜けていいのに評価が低く出世できない人をぼくはたくさん知っています。その人たちの共通点が「タスク処理能力の低さ」です。
プレーヤーとマネージャーは全然違う
評価が上がるということを「昇進」として話をしてみようと思います。
いち営業マンというのはプレーヤーです。チームで動いてはいても、営業マンというのは結局は個の力で何とかなりますし、何とかしなくてはいけません。でも、昇進するということはどうなるかというと、マネージャーになるということです。
マネージャーはプレーヤーとは違います。考え方も優先順位も、目標もすべて異なります。要するに、今までとは違う能力を発揮して成果を出さなくてはならないんです。ではその今までとは違う能力とは何かというと、マネージメント能力です。
マネージメント能力にもいろいろなポイントがありますが、必ず持っていなくてはいけない能力がタスク管理能力なんです。というのも、マネージャーというのは複数の営業マンの動向やスケジュールを管理し、把握したうえで戦略を立てたり指示を出さなくてはなりませんよね?今までは自分のタスクのみでよかったのが突然何倍かになるわけなので、タスク管理が下手な状態ではうまくチームを回すことなどできるはずがありません。
要するに、評価を上げるということは昇進したりリーダーを任されたりということへつながることになるので、必然的にこのタスク管理がうまくできていないと評価を上げるわけにいかないんですね。
もしめちゃくちゃ売れているけどタスク管理が全然できない営業マンと、そこそこの数字だけどタスク管理が完璧な営業マンがいたとしたなら、ほとんどの会社で後者の営業マンが昇進してマネージャーになります。
タスク管理の考え方とやり方
それでは最後にタスク管理の考え方とやり方を簡単にお伝えしようと思います。冒頭でも述べましたが賃貸営業マンのタスク管理術【超下手クソが講師になった方法を公開】という記事にて僕が実際に実践したやり方は記載してありますので、もし気になる方は読んでみてください。めちゃめちゃアナログなやり方ですが、全くタスク管理ができなかった僕が講師として教えることになるほど効果的な方法なので少しは役に立つと思います。
タスク管理の考え方
まず考え方ですが、タスク管理というのは次の二つの軸で優先順位をまずとらえることが必要です。
- 重要度
- 緊急度

この図を見てもらえればわかりやすいのですが、重要度が高くて緊急度も高いものが優先度①になります。当たり前ですが、重要で緊急なんだから一番ですよね。
次に優先すべきなのが重要度が高いが緊急性が低いものです。どんなものかというと例えば、期限が結構先の提出物とかでしょうか。必ず提出しなくてはならない為重要度は高いですが、今すぐにやらなくてはいけないという感じではないものです。これが優先度②です。
次は重要度は低いが緊急度が高いものです。緊急度が高いのだから先にやるべきでは?という意見が聞こえてきそうですが、違います。重要度が低いんだから後でいいんです。そもそも重要度が低いのに緊急度が高いものなど存在するのか?という話なんです。ちょっと荒い言い方をすると、それ実は重要度高いんじゃないの?もしくはそれ実は緊急じゃないんじゃないの?ってことですね。
最後は緊急でも重要でもないものです。これはタスクじゃありません。幻想です。やらなくてよいことなので今すぐタスクから排除してください。
タスク管理のやり方
考え方は上記の表でなんとなくわかってもらえたかと思いますので、次にやり方を簡単に伝えます。やり方にはポイントがありますが、人それぞれ得意なやり方があってもいいと思っていますので、ポイントだけ伝えておきます。
- メモ帳とタスク管理表は分ける
- 内容を簡潔に書く
- 期日を書く
- 目につく場所に書く
この4つです。
メモ帳とタスク管理表は分ける
まずメモ帳とタスク管理表は分けましょう。メモ帳というのは相手の話を後で思い出すことができるようにとにかく早く書き記す場所です。綺麗に書くことは考えてはいけません。とにかく自分が後で読むことができて、書きやすいモノであればOKです。
タスク管理表はよく自分の目につく場所や、必ず見るところに置いておくのがいいです。そこにはメモ帳で乱雑に記したものを清書して丁寧に書くようにしてください。これが結構肝です。
内容を簡潔に書く
タスク管理表には簡潔に内容を書きましょう。長く書くと読むのに時間がかかりますし無駄が多いのでやめましょう。ちょっと言葉足らずなくらいでOKです。自分がその1文をみて、何をすればよいのかを思い出せればOKなので、不必要な文言は省きます。
期日を書く
いつまでに完了させるべきタスクなのかを書きます。ここには最終ラインの日付と時間を書いておけばいいです。ただ勘違いしないでもらいたいのは、そこまでにやればOKではありません。やれる最速でやるのが大前提です。すべてのタスクは、できるなら今やるが当たり前です。
目につく場所に書く
これ結構重要です。そしてタスク管理下手の人に最も多いのがこれができていない人です。メモは取るけど忘れちゃうという人いますよね?これは見直さないから起こりますが、見直さないあなたが悪いわけではないんです。目につく場所に書いていないのだから忘れるに決まっているんです。目につく場所、必ず見てしまう場所にタスク管理表は配置しましょう。
まとめ
タスク管理がうまくできていて、最速処理ができる人というのはもれなく評価が高く出世が早いです。けっこう多くの人がこのタスク管理をおろそかにしているのですが、本当にもったいないなと思います。なぜなら僕はこのタスク管理が上手になったおかげで、当時勤めていた大企業では最速ペースで昇給することができたからです。
今思えば、なんでこんな簡単なことをやらなかったんだろうとおもいます。でも当時そこになかなか気づけなかったのも事実です。
実際ぼくはぼくのやり方を見つけるまでに1年くらいかかりました。ずっと試行錯誤してました。あーでもないこーでもないと。メモ帳も10冊くらい買いました(ほぼ最初しか使っていませんw)。
でもできるようになりました。誰でもコツさえつかめばできるようになるんです。そして、簡単に評価されるようになり簡単に昇給、昇格の流れに乗ることができます。
トップ営業マンになる為には売上を作ることが最も大事ですが、昇給昇格を目指すのであれば正直、タスク管理がうまくなることの方が近道だと僕は思っています。
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著者であるぼくが賃貸営業マンとして成功するために何を考え行動したのかのすべてをここに詰め込みました。できるだけ再現性、汎用性が高く、誰もがマネできることを一番に考えて執筆しています。
「絶対に成功してやる!」みたいなやたらとモチベーションが高い人向けというよりは、不動産賃貸営業マンになりたくてなったわけじゃなかったり、なってみたはいいけれどなんだかうまくいかないといった方に向けて書いています。